狩りに勤しむヒューゴのインカムに耳打ちが届く。
「隊長か。何だ?」
「倉庫にソードキーパーの水晶やらダークボーンやらが余っててな。どうだ、久々にゴーストキングやらないか?」
「ご、GO・ストーキング!?俺は盗撮はするがストーカーではないぜ!?」
「…ゴースト・キングだ。討伐に行かないかってことだよ」
「そういうことか。懐かしいな、行ってみるか」
「よし、じゃリアランドに集合だ。神秘のエルフどもがいるかもしれんが、グロムグレイヴで…」
「ご、拷問レ○プ!?おいおい、さすがにそこまでやることは」
「どーいう耳してんだてめーわ。待ち合わせ場所だよ。グロムグレイヴで待ってるからな」
「むぅ、了解だ」
一時間後、雪の降るグロムグレイヴで隊長が震えている。
「遅い…」
待てど暮らせどヒューゴが来ないのだ。
「悪い、遅れた!」
声がした方向を向くと、息を切らせてヒューゴが走ってきた。妙にいい顔をしている。
「なにやってたんだよ?」
「いやぁ、ボンコマンダーに手こずってる低レベルのエルフの二人組みがいてな、ちょっと手を貸してやったんだ」
「お前なら一瞬でカタがついただろ」
「まぁな。で、ついでにその先のクエスト進行を手助けしてた。ちょっとだけのつもりだったんだがなかなかに可愛いやつらでな、信頼と尊敬の眼差しで頼ってくるもんだから、ついつい長引いてしまった。片方のエルフ、ありゃ俺に惚れたな。なんていうか俺を見る目がな、こう熱っぽいというか。ふっ、まいっちまうよなぁ、ぐは、ぐははっ」
のろけ顔で下心満載な笑い声をあげるヒューゴを、隊長は怒りを通り越して呆れた顔で眺めた。
「…予定は中止だ。お前はその二人組みと永遠につるんでりゃいいさ…。俺は適当に宝箱でも探してくる…」
「お、そうか?いやー、悪いな!じゃ、行って来る!」
溌剌としてヒューゴは去っていく。溜め息をついて隊長は肩についた雪を払い、ライダーに乗ると探索に出かけた。
さらに一時間後、ローグタウン。そこそこの収穫を得た隊長が戻ってくると、見慣れた白髪のトラッカが膝を抱えて入り口の隅に座っていた。ひどく落ち込んでいる様子だ。リアランドの空よりも澱んだ空気をあたりに漂わせている。
「…どうした?」
隊長はライダーを降りて尋ねる。
「…フラれた」
か細い声でヒューゴが答える。
なんだ、そんなことか…。しかし珍しい。フラれることなどこれまで何度もあったろうに、ここまで落ち込んだヒューゴを見たことは無い。よほどひどいフラれ方でもしたのだろうか?隊長がそう訊いてみるとエロトラッカは目の幅涙を流して、
「秘密が…秘密がばれて…」
情けない声で呻いた。
「秘密?」
「ばれちまったんだよ!写真が!俺が集めた数多のエルフの盗撮画像が…なぜかネット上に流出して…彼女たちの携帯に…俺の顔写真つきで…うぐっ、ううっ」
ウィルスか…。隊長は最近のネット関連のニュースを思い出す。先週辺りから世界中のPCで、大規模なウィルス感染が確認された。あるタイプのウェブページを見ただけで感染し、その後様々なファイルを勝手にダウンロードした上、メールも感染経路にする。更に感染したPC内のファイルをばらまき、特に画像ファイルは有名企業を装ったメールに添付されて広まってゆく。解決策も防衛策もいまのところめどが立っていない。噂では、技術国で恐れられている一人のポムハッカーが作ったものではないかということだ。正体不明の、伝説のような存在だ。
ちなみに、あるタイプのウェブページとは俗に言うアダルトサイトであり、それらを巡回先にしているヒューゴはそこから感染したのだろうと容易に推測される。先だっては、「最近話題のライエル!これが結構すごいんだよ!肉感的っつーの?またこの野性味あふれるワイルドなフェロモンが画像からもムンムンと(略)」などと自ら話していたくらいだ。
「それは…災難だったな」
自業自得だろう、この変態が。とは思っていても口には出さず、慰めの声をかける隊長。
「もうおしまいだ…身の破滅だ世界の終わりだ俺だけ気分は世紀末だよ!もう誰も相手にしてくれなくなる!」
血涙を流してヒューゴが叫び続ける。
「まぁ…いずれほとぼりも冷めるさ。早く立ち直れよ」
「なんで俺だけが!みんな好きだろ!?きょぬーとか!ピンクパンツとか!ひんぬーか!?ひんぬーがいいのか!?それとも触手なのかぁ!ぐひひ、触手、触手!エルフもポムもみな触手、ライエルタルンもいざ触手、ネオスチ全土すべてが触手ー!!」
隊長は哀れむような目で精神が崩壊したトラッカを一瞥すると、ライダーに乗りなおしてその場を後にした。
[了]
思いつき突発SS(ショートストーリー)。あぁエロいエロい。もうだめだなこのトラッカさんは(´・ω・`)…一部アニメ店長のドラマCDから引用。
>○ュ○○さん
ゲーム内で満足に会話もしたことないのに毎回ネタに使ってすみません|ω・`)
なんか謝ってばっかだ。
「謝るくらいならやるな」「謝って済むなら警察は要らない」という古からの至言がありますね。
だ が 謝 る
むしろ、「土下座してもいいからやる」くらいの気構えが現在の日本には必要とされているんじゃないでしょうか。
…まぁ土下座なんて死んでもやらないけどね!( ・ω・)~♪

この記事へのコメント